落ちる絵
昔から好きなものがある。
東映まんがまつりの「長靴をはいた猫」
この作品の中でヒーローとヒロインが塔から落ちるシーン。
若い頃の宮崎駿が動画を手がけたらしく、非常にドラマチックなシーンになっている。
これ以降「宮崎駿の落ちるシーン」はテッパン萌えシーンとなった。
思い出したら、絵を描いてみたくなったので、ここに並べてみる。
長靴をはいた猫。ホントはもっとすごい。
塔が崩れながら落ちていくのだった。そうだった。
「ラピュタ」これは浮遊感が気持ちいいシーン。
「高い所」「飛び降りる」「少年少女」と検索するとわたしの脳内ぐーぐるが冒頭で挙げた作品をトップに持ってくる。
「カリオストロの城」も冒頭から落ちてたね〜。
「ナウシカ」も落ちた。
「千と千尋」も。
もひとつ最近夢中になっているモノでも、落ちた。
「最後の事件」
シャーロック・ホームズシリーズのテレビドラマ、グラナダテレビ制作の人気作。
ホームズ役のジェレミー・ブレッドさんが亡くなられたので、もう新作は見られないのですが最近NHKで深夜に再放送をしております。
実は最近人気のBBC制作ドラマ「SHERLOCK」にハマっておりまして、ホームズがライヘンバッハから生還する「空き家の事件」を下敷きにした「空の霊柩車」を視聴いたしました。
ブロマンス色を強めた本作では、ワトスンとホームズの再会が非常にエモーショナルに描かれたことと思います。(ビデオとりそこねて肝心の部分20分くらい見れてません)
原作に忠実だというグラナダ版のジェレミー&デビッドコンビの別れと再会シーンはどうだろう、と興味津々見てみました。
原作と読み比べてみると、やはりドラマの方が情感こめた演出になっていました。
ホームズの置き手紙を読むワトスンを遠くの岩陰からのぞき見るホームズ。
遠景の中でポツンとちいさくたたずむ肩を落とすワトスン。
それを見て声をかけそうになってしまうホームズ。
切ないいいシーンでした。
再会の時には、
「マイクロフトには言ったのに…僕は信用できなかったのかい」
「君は優しいからね」
なんてやりとりが付け加えられていたり。
それに対して原作のホームズとワトスンは淡々と節度を保った付き合い方で、ベタっとした感情はあまり表に出しません。
知的興奮を求めて、義侠心を持ちつつゲームを楽しむ感覚で事件にのぞむ彼ら。
ちょっと特殊な感覚を共有しているという点においては、唯一無二の関係でしょう。
それこそが「絆」であり、それを起点に信頼もしあっているけれど、それを抜いてしまえば互いにメリットも魅力も半減の間柄なのでは。
超人的ヒーローであるホームズだから…と、そんな超越したあり方を私は妄想してしまうのかも。あまり理解したいと望んでいないのでしょう。
とはいえ「SHERLOCK」も好き。
ファンになった記念に一枚。