そのじつ 雑記帳

映画・アニメ・ドラマを中心に、好きな物、そうでない物

9月の鑑賞メーター

観たビデオの数:4本


ビルマの竪琴 [DVD]ビルマの竪琴 [DVD]
この時期すでに北林谷栄さんがおばあさん役(しかも現地の)をやっていてビックリ!三國連太郎の若い頃の顔にもビックリ!終戦から話が始まることにもビックリ!

「戦争」はもちろんこの話の地盤として存在しているのだが、クローズアップされているのは戦争により人生観が変わってしまった若者、若者の仲間たちとの未練、若者と上官の隊長とだけに通じ合う特別な感情、だと思った。異国情緒のあふれるビルマの寺院や森の中の涅槃像、鸚鵡、花、僧侶を敬う人々、日本と違うけれどなんとなく郷愁も感じる風物も描写されている。

アレは水島なの?違うの?一緒に帰れるの?帰れないの?とハラハラやきもきするシーンがけっこう長い。このハラどきが映画の動的な部分というか、観客の興味を引っ張っていく部分。水島がなぜ帰らないのかは映画前半ですでに説明されているのでミステリ要素はない。
淡々とした映画だが、戦友の歌声でうたた寝から目覚めた水島の顔のクローズアップとか、グッと心を掴まれる。市川崑監督でしたのね・・・。三國連太郎の歌声、吹き替えでなければだけど、素敵な低音でした。
鑑賞日:09月04日 監督:市川崑

ジュラシック・ワールド [DVD]ジュラシック・ワールド [DVD]
映画館で鑑賞。ハモンド翁の夢は実現していた!と1作目の鑑賞者は感激するでしょう。前半のパニックが拡大していく所はまあまあいいのだが・・・後半は昨年の『GODZILLA』的失望が。まあ子供が楽しんでくれればいいや!と割り切れば楽しく見られる。
プロット、恐竜の見せ方、どれも一作目へのオマージュそのもの。既知のシーンを衣を変えて見せられた感があり、サプライズが薄い。1作目はもちろん、2作目・3作目とも相当怖がらせられた、豪華なパニックムービーだったので、4作目にあたる今作には残念感がぬぐえない。もっと怖がらせて欲しかった!

ネタバレ>女性責任者クレアが腕まくりした頃から残念感が。ヒーロー・オーウェンを完全に食ってしまった。あの異常にマッチョなガタイをいかし切ることができなくて残念オーウェン。ハイヒールでT-REXを先導したクレアの猛者ぶりには負けたよね。映画館で鑑賞。

鑑賞日:09月06日 監督:スティーブン・スピルバーグ

太陽の王子 ホルスの大冒険 [DVD]太陽の王子 ホルスの大冒険 [DVD]
タイトルが「ホルス」となっているが、場面の半分はヒルダが占めている。「陽」のホルスに対する「陰」のヒルダ。その複雑で割り切れない感情を、物言わぬヒルダの目元が切々と語っている。それを丹念に積み重ね、説明セリフ抜きの「間」で見事に情念を描き出していく。なみき氏のコラムで紹介されていた「恐ろしいほどの仕事」を見せつけられる。もりやすじ氏と高畑勲氏に感服。

なみき氏のコラムで紹介されていた高畑氏のコメント「もりさんのヒルダは首つきからして違う」を読んで、このDVDを買った。見てみて子供の頃から大好きだった「西遊記」や「長靴をはいた猫」の名シーンを思い出した。ああ、この動きだ!と胸が熱くなった。そして前記作品にはなかったヒルダの迫力に圧倒された。まさしくアニメ史上伝説の少女だ。
鑑賞日:09月16日 監督:高畑勲

ピクセルピクセル
笑った!イントロ明けから活劇に入るまで、主役のユーウツ顔中年男が無表情に延々と毒舌を垂れ流しつづけるのだが、くだらなすぎて爆笑した。「アバズレ追尾ミサイル」とかインパクトの強い言葉を繰り出すもんだから、小学生の息子が覚えて連呼するので困った(言葉のニュアンスを教えてやめるように伝えました)。
ストーリーは見る前から分かっていたような単純おバカなものだが、演出が冴えてます。B級おバカ映画をA級映像クオリティでやったところがイイ!予定調和が待ってました!のタイミングでテンポよく挟み込まれてゆくので、見ていて爽快な映画。

パックマンと生みの親の教授対面のシーン、おもしろかった。日本のメロドラマをよく研究されておられます。アメリカ人もイギリス人もインド人も日本人もオチョクリ倒して最高。イギリスの首相に「何言ってるか私もわかりません!」と叫ばせて酷い!英米両方バカにしてる。映画館で鑑賞。
鑑賞日:09月22日 監督:クリス・コロンバス

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