そのじつ 雑記帳

映画・アニメ・ドラマを中心に、好きな物、そうでない物

11月の鑑賞メーター

観たビデオの数:2本


思い出のマーニー [DVD]思い出のマーニー [DVD]
基本ファンタジー作品なんだけど、宮崎アニメの「イメージの奔流」みたいなものが米林監督作では見られない。そこが鑑賞後の満足度を引き下げている。ジブリというとつい期待してしまうんだな。
あとアリエッティの時も感じたけど、舞台美術に種田氏を入れてその「イメージの豊かさ」に厚みを加えているのだが、淡々とした人物とその背景の融合度が私にはシックリこない。(もちろん綺麗にまとまっているのだが)
外国文学を翻案して日本に舞台を移しているとところも、なんとなくピンボケ感がある。ふわぁっとなんとなく纏まってはいるが、ビタッとハマった「これしかない!」とテンションを高める熱さがないのが、自分の好みからはズレているのだろう。
米林・種田・鈴木の個性を合算して3で割ってしまった感じの薄まり方。宮崎アニメの「濃さ」が懐かしい・・・。肉体感覚の薄いお人形っぽい人物も苦手。
鑑賞日:11月21日 監督:米林宏昌

ペンギンズ FROM マダガスカル ザ・ムービ[DVD]ペンギンズ FROM マダガスカル ザ・ムービ [DVD]
楽しかった。でも隊長があんなポッと出のヒーローに気位で負けるなんて!そんなことありえない!とコワルスキー&リコのしかめっ面に同調しました。
オープニングの赤ちゃんペンギン時代もかわいいんだけど、彼らのミステリアスさが目減りした気がして残念。なにより「しろうと」と言われてハイそうですと受け入れるはずが無い!と思ってしまったので、脚本的には納得しないままラストを迎えました。
テレビシリーズでは本物のスパイらしいエピソードもあったし、私としては彼らは本物のエージェント(またはエージェント崩れ)だと思いたいのよね。

映画としては「マダガスカル3」の方が文句なく面白かった。あのアクションに次ぐアクション、仕掛けに次ぐ仕掛けの大アトラクションぶりには感服です。キャラクターの性質も関係性も期待通りだったし。
ペンギンズはストーリー性を持たせるために、キャラクターがちょっと変わってしまっているので、そこが残念。アクション部分はまあまあかな。ギャグのネタはテレビの方がシビアで面白いかも。自分が醜いから可愛いものが許せないという理屈はゲスくていいのだが、打ち出し方ももっとゲスくして欲しかったかも。 映画館で鑑賞。

鑑賞日:11月23日 監督:エリック・ダーネル

鑑賞メーター

10月の鑑賞メーター

観たビデオの数:1本


ファイナル・デスティネーショ [DVD]ファイナル・デスティネーショ [DVD]
劇場公開時に観ておもろかったという印象だけ残っていて十数年ぶりに見た。スプラッタ要素がこんなに強かったの忘れてたので子供と見てしまった。失敗。飛行機に乗るのを拒否されたらどうしよう(> <)
何といっても冒頭の降りた飛行機が爆発するシーンがインパクト大だが(このシーンを使った予告編を見て映画館へ行った)その後の展開も盛り下がることなく走り抜ける良作。死神の手ををすり抜け、また引き戻され、出し抜き、出し抜かれのデッドヒートを繰り返すスピード感とスリルの連続が、単なるスプラッタホラーに終わらせない。
鑑賞日:10月06日 監督:ジェームズ・ウォン

鑑賞メーター

9月の鑑賞メーター

観たビデオの数:4本


ビルマの竪琴 [DVD]ビルマの竪琴 [DVD]
この時期すでに北林谷栄さんがおばあさん役(しかも現地の)をやっていてビックリ!三國連太郎の若い頃の顔にもビックリ!終戦から話が始まることにもビックリ!

「戦争」はもちろんこの話の地盤として存在しているのだが、クローズアップされているのは戦争により人生観が変わってしまった若者、若者の仲間たちとの未練、若者と上官の隊長とだけに通じ合う特別な感情、だと思った。異国情緒のあふれるビルマの寺院や森の中の涅槃像、鸚鵡、花、僧侶を敬う人々、日本と違うけれどなんとなく郷愁も感じる風物も描写されている。

アレは水島なの?違うの?一緒に帰れるの?帰れないの?とハラハラやきもきするシーンがけっこう長い。このハラどきが映画の動的な部分というか、観客の興味を引っ張っていく部分。水島がなぜ帰らないのかは映画前半ですでに説明されているのでミステリ要素はない。
淡々とした映画だが、戦友の歌声でうたた寝から目覚めた水島の顔のクローズアップとか、グッと心を掴まれる。市川崑監督でしたのね・・・。三國連太郎の歌声、吹き替えでなければだけど、素敵な低音でした。
鑑賞日:09月04日 監督:市川崑

ジュラシック・ワールド [DVD]ジュラシック・ワールド [DVD]
映画館で鑑賞。ハモンド翁の夢は実現していた!と1作目の鑑賞者は感激するでしょう。前半のパニックが拡大していく所はまあまあいいのだが・・・後半は昨年の『GODZILLA』的失望が。まあ子供が楽しんでくれればいいや!と割り切れば楽しく見られる。
プロット、恐竜の見せ方、どれも一作目へのオマージュそのもの。既知のシーンを衣を変えて見せられた感があり、サプライズが薄い。1作目はもちろん、2作目・3作目とも相当怖がらせられた、豪華なパニックムービーだったので、4作目にあたる今作には残念感がぬぐえない。もっと怖がらせて欲しかった!

ネタバレ>女性責任者クレアが腕まくりした頃から残念感が。ヒーロー・オーウェンを完全に食ってしまった。あの異常にマッチョなガタイをいかし切ることができなくて残念オーウェン。ハイヒールでT-REXを先導したクレアの猛者ぶりには負けたよね。映画館で鑑賞。

鑑賞日:09月06日 監督:スティーブン・スピルバーグ

太陽の王子 ホルスの大冒険 [DVD]太陽の王子 ホルスの大冒険 [DVD]
タイトルが「ホルス」となっているが、場面の半分はヒルダが占めている。「陽」のホルスに対する「陰」のヒルダ。その複雑で割り切れない感情を、物言わぬヒルダの目元が切々と語っている。それを丹念に積み重ね、説明セリフ抜きの「間」で見事に情念を描き出していく。なみき氏のコラムで紹介されていた「恐ろしいほどの仕事」を見せつけられる。もりやすじ氏と高畑勲氏に感服。

なみき氏のコラムで紹介されていた高畑氏のコメント「もりさんのヒルダは首つきからして違う」を読んで、このDVDを買った。見てみて子供の頃から大好きだった「西遊記」や「長靴をはいた猫」の名シーンを思い出した。ああ、この動きだ!と胸が熱くなった。そして前記作品にはなかったヒルダの迫力に圧倒された。まさしくアニメ史上伝説の少女だ。
鑑賞日:09月16日 監督:高畑勲

ピクセルピクセル
笑った!イントロ明けから活劇に入るまで、主役のユーウツ顔中年男が無表情に延々と毒舌を垂れ流しつづけるのだが、くだらなすぎて爆笑した。「アバズレ追尾ミサイル」とかインパクトの強い言葉を繰り出すもんだから、小学生の息子が覚えて連呼するので困った(言葉のニュアンスを教えてやめるように伝えました)。
ストーリーは見る前から分かっていたような単純おバカなものだが、演出が冴えてます。B級おバカ映画をA級映像クオリティでやったところがイイ!予定調和が待ってました!のタイミングでテンポよく挟み込まれてゆくので、見ていて爽快な映画。

パックマンと生みの親の教授対面のシーン、おもしろかった。日本のメロドラマをよく研究されておられます。アメリカ人もイギリス人もインド人も日本人もオチョクリ倒して最高。イギリスの首相に「何言ってるか私もわかりません!」と叫ばせて酷い!英米両方バカにしてる。映画館で鑑賞。
鑑賞日:09月22日 監督:クリス・コロンバス

鑑賞メーター

8月の鑑賞メーター

観たビデオの数:4本
観た鑑賞時間:485分

ジュラシック・パーク [DVD]ジュラシック・パーク [DVD]
スピルバーグ、裏切らない!ここぞという所でドキドキメーターをガン!とあげてくれ、なごませ、またピンチでメーターマックス!緩急を見事にコントロールしてドキワクさせてもらった。もう何度も見ているのに、同じようにドキワクできるテッパン映画。
鑑賞日:08月08日 監督:スティーブン・スピルバーグ

戦場のメリークリスマス [DVD]戦場のメリークリスマス [DVD]
ストーリーやエピソードにあまり脈絡はないけれど、シークエンスごとにグッと引き込まれる匂いや絵がある。自分の正義を貫く!みたいなハリウッド式の根性ヒーローは不在で、みな自分の力の限界を自覚しながら必死で「自分」を保っているようにも見える。あるいは政治的信念のゆらぎに悩み、あるいは複雑な状況を単純明快に割り切りながら。あるいは己の過去の過ちが許せず苦しみ命知らずになり、あるいは柔軟な在り方で生き残りを図る。
しかしなんと言っても印象深いのは、たけしの笑い顔の強烈な引力!この映画デビュー(?)作から発揮されてたのか。これ引っ張り出した大島渚、やっぱりすごい。
鑑賞日:08月08日 監督:大島渚

トラ・トラ・トラ! [DVD]トラ・トラ・トラ! [DVD]
主人公というものを据えず、開戦にむけていびつに進行してゆく状況を群像劇的に描く。真珠湾攻撃の戦争スペクタクルシーンは実写とミニチュア、 はめ込みで作られているが、興奮する。政治の舞台はグダグダで観客ももどかしく悔しい思いで見ているところで、作戦を着実に進行させる軍部の人間達のキビキビイキイキした場面で、戦争をもはや止めようがない絶望感とともに清々しさも感じてしまうのだった。戦闘を描いた画像は少なからずそういう作用があるものだ。でももちろん日本軍の作戦が成功して気持ちいい…では終わらない。個人的感情はほとんど描かれない。ひとりが何か言うと、それをたしなめる声や反対する声も同時にあがるように描かれている。
アメリカ制作の映画と思えないほど、軍司令部や各所の決定権を持つ人、連絡系統がグダグダ&アホづらで感心した。戦争という状況をひき起こした責任(もちろん一国だけのはずはない)に真摯に向き合う態度だと思う。
先日視聴したNHKのドキュメンタリで見聞きした事も思い出す。事実を感情を込めずに伝えて相手の理解にゆだねる・・・というのがアウシュビッツのガイドの基本姿勢だそうだ。それは様々な国の人々が訪れるから・・・かつて加害した国の人も被害側の国の人も含め。ドイツの19歳の少女は、自分自身は悪くないと思うが、ドイツを誇りに思えない。二度と起こさない為の責任を果たしてゆかねばならない、と言っていた。
鑑賞日:08月07日 監督:リチャード・フライシャー,舛田利雄,深作欣二

ミニオンズミニオンズ
ミニオンの出てる映画は初めて見た。けど特に問題なく楽しめた。悪党のボスを抹殺する能力に長けている彼らは、実は正義の守護天使なのでは?ミニオンズのセリフも日本語バージョンに吹き替えられてるらしいけど、パンフレットにはミニオンの声優さんの名前はなかった。天海祐希バナナマンの吹き替えキャラクターの顔がそれぞれに似てて吹き出しそうに。サンドラ・ブロックよか天海祐希のほうがスカーレット・オーバーキルに似てると思うわ。ナレーションが真田広之だったが、英語版では相撲悪役の声が真田広之だったりややこしい(^.^)
鑑賞日:08月04日 監督:ピエールー・コフィン,カイル・バルダ

鑑賞メーター

7月の鑑賞メーター


観たビデオの数:8本
観た鑑賞時間:2207分

永遠の0 DVD通常版永遠の0 DVD通常版
終盤までは反戦メッセージの濃いお話かと思ったが、ラストでひっくり返ってビックリ!宮部がファンタジーのヒーローだとはわかっていたが…そこまでやる?結局、なんやかや言うても、娯楽第一の作品なんやなあ…というのが正直な感想。もとテレビ屋さん(原作者)らしい作品やと思うわ。
なぜ宮部が特攻に志願したのかというと、ベテランでテクニックのある者でないと、母艦までたどり着けないからだろう。特攻を成功させるには、自分のような人間でないと。その事実が分かっているから志願したということだろう。でもこの場合、特攻を成功させるというのは、その傾向を助長させるのに繋がるから、宮部の道義にもとる行為のように思うけど。
それに飛行機の入れ替わりとか、奥さんと子供に届いた救いの手は、計算ずくで出来ることじゃないから、彼の筋の通し方はやっぱり腑に落ちないのよね。最後の感動は完全なるこじつけファンタジーだよね。

キレイな戦争映画は、見てて怖くなる。アレもコレも大衆受けしない部分はすべてカメラのフレーム外。切なくて泣ける戦争映画なんて、戦争の商品化のように思える。
大して売れてない作品やったら、そこまで思わないけど、この作品売れすぎやし。イヤな感じやわ。
鑑賞日:07月31日 監督:山崎 貴

アオイホノオ DVD BOX(5枚組)アオイホノオ DVD BOX(5枚組)
福田演出、初めて観ました。ハマった…!柳楽優弥安田顕濱田岳ムロツヨシ山本美月佐藤二朗…皆の演技が次々クリティカルヒットを叩き込んで来て死ぬほどわろた。特にヤノケンの浦井健治のセリフまわしは神がかってマス!「ンなれないんだよぉ!!」のセリフを家人がリピートして見続けるので、つい口真似してしまう病になったよ。
オタクネタ満載なのを、意味や力点をハズさずオタクが喜んで突っ込みながら見られる癒やしのムービーでありました。素晴らしい!

「ボクらの時代」に福田雄一が出てた時、素でバンカラ水川あさみと自分の嫁ハンをイジリたおしてて爆笑したけど、すごいクセモノだわ。この人が旦那さんだったらかなわんけど、彼の作品の視聴者的にはサイコーだ。
そして今回キャストを調べて衝撃が走ったのだが。トウコ先輩じゃなく、トンコ先輩だったこと!ナンヤソレ!
鑑賞日:07月24日 監督:福田雄一

遊星からの物体X [DVD]遊星からの物体X [DVD]
初観賞。あらすじとキービジュアルは知っていたが、満喫した。一緒に見た中1の我が子は「ジンロウじゃん!」と言っていて、このプロットはミステリーのテッパンだよなあーと納得。もはや古典と言われる作品かもしれないけど、ラストまでドキドキさせるよくできたエンタメホラーです。
B級だと聞いてたけど、この手の表現はいまや主流だよね。クリーチャーデザインのオリジナリティが素晴らしい!CGよりも匠の技を感じられて好感。てか、リアル過ぎるホラーは無理な私にはちょうど(・∀・)イイ怖さでした。
モリコーネの音楽もイイカンジ。吹雪の音も臨場感!しかしコレは「遊星から」じゃないよね…?
鑑賞日:07月23日 監督:ジョン・カーペンター

バケモノの子バケモノの子
悪くないんだけど、それ以上ではなかった。「思春期の苦悩」を物語の核に据えてきたのは意外だったけど、アニメの視聴者を意識した作り方で好感を持った。
しかしキュウタについては不満はないが、クマテツの存在がイマイチしっくりこなかった。主役キャラなのに、なんかなあ…横に居た豚坊主に喋らせ過ぎたんのでは?コメディ的シーンだけじゃなく、もっとシリアスにぶつかり合わせて欲しかったかなあ…。

この映画にノれない一番の理由は、動きや絵を見せる仕事としての細田作品と、残念ながらウマが合わないからみたい。
観ているうちに気持ちがドンドン高ぶって、作者入魂のシーンで決壊!のような感動はもらえなかった。つくずくアニメは動きがキモだよなあと思う。動かし方ひとつで情動を誘うのだから。
ただ中1の我が子は「良かった」「泣いた」と申しておりますので、子ども達のための作品としては良かったと思う。でも大人(わたし)が見ると、細田演出マイルドでジェントルすぎて物足りない。もののけ姫のジコボウみたいな曖昧な立場の存在も欲しい気がするし、なんというか浅い。
パンフレットを読んだら、子どもからティーンズ、大人まで各年代にに楽しんでもらえる作品を目指す…ようなことが書いてあった。
そのオールラウンドぶりはスポンサーへの企画書としてなら良いと思うが、いち観客(私の場合はアニメファンというべきか)としてはそんな作品はあまり興味が持てない。
もてなして貰おうと思ってないとは言わないけど、監督が「これオモロいやろ!」と観客に挑んでくるくらいの強さが欲しい。ホスピタリティとかコンプライアンスみたいなビジネス用語が似つかわしくない、荒々しい創造性を期待してしまう。
鑑賞日:07月19日 監督:細田守

ダウントン・アビー シーズン3 DVD-BOXダウントン・アビー シーズン3 DVD-BOX
2のショックも醒めやらぬうちに…!社会の変化と貴族の暮らしの変化が描かれるが。リアルさを求めてはならないものねこのドラマは。バイオレットて困ったオバサンじゃなかったっけ?2あたりから最強キャラに。トーマスファンは必見のシーズン3でした。カーソンと赤ちゃんの2ショットに萌え萌え。
最終話のスコットランドの景色がすんばらしい。鹿狩りのシーン萌え~☆
鑑賞日:07月06日 監督:ブライアン・パーシヴァル

ロッタちゃんと赤いじてんしゃ [DVD]ロッタちゃんと赤いじてんしゃ [DVD]
わたしは小さくないもん!と怒りながら登場するロッタ。ロッタは強情だなあとうんざりしながらもイジワルをしたりしない兄弟達。言うこと聞かない悪い子は反省するまで部屋にいなさい!と叱るママ、強情をはるロッタ、やんわり間にはいるパパと兄弟。強情を張り通して引っ込みがつかなくなったロッタを抱きとめるママ。なんでもない日常のシーンが満載。
特別じゃない、理想的というほどでもない、だけど羨ましくなるような満ち足りた空気がどのシーンにも在って観ていて気持ちの良くなる映画。良い子である事も高潔さも強要されないリラックス感。

鑑賞日:07月04日 監督:ヨハンナ・ハルド

ダウントン・アビー シーズン2 DVD-BOXダウントン・アビー シーズン2 DVD-BOX
ついに世界大戦突入。塹壕のなかで再会するマシューとトーマスのシーンなど、導入には期待を持たせられたが・・・。
まず咬ませ犬な役どころの人が多すぎる。メインストリームのキャラクター達が◯◯する為に必要だったエピソードだったり、ちょっとした滑稽劇を演じて退場させられてゆく。コメディドラマなら、あまり気にしないのだが、ちょっとエキセントリックだがシリアスドラマなので、なんだか白けてしまう。
それにオブライエンとバイオレットの毒っ気が抜けていて、それもこれも戦時中だから、、、と言われそうだが、なんかね。
ストーリーに大きいうねりがなく、チマチマとした小ネタを消化してゆく展開で、楽しんだけどシーズン1ほどは感心しなかった。デイジーのエピソードと、私的には萌えネタのカーソンとメアリーの話はよかった。
鑑賞日:07月03日 監督:ブライアン・パーシヴァル

ダウントン・アビー [DVD]ダウントン・アビー [DVD]
家督相続の話を導入に、人物紹介が進んでいくのだが、一家の主の伯爵が貴族の良心を体現する人、と前置きをして次々にえげつない内幕の暴露が行われてゆく。
長女メアリーをはじめ、くせ者ぞろいで誰一人感情移入や応援する気持ちを持てないところが凄い。そしてそれが痛快でくせになる持ち味のドラマだ。
貴族のみならず、その使用人たちのドラマも同時進行で描かれる。こちらもまた傑作なキャラ揃いで見ごたえ充分。性格の悪いゲイの下僕を筆頭に性格の悪い侍女、口が悪いけど情を解する料理人、生真面目な執事、と様々。
長女メアリーと執事カーソンの間の情のきずな・・・「エエ話や〜(T_T)
鑑賞日:07月03日 監督:ブライアン・パーシヴァル

鑑賞メーター

落ちる絵

昔から好きなものがある。

東映まんがまつりの「長靴をはいた猫」

この作品の中でヒーローとヒロインが塔から落ちるシーン。

若い頃の宮崎駿が動画を手がけたらしく、非常にドラマチックなシーンになっている。

これ以降「宮崎駿の落ちるシーン」はテッパン萌えシーンとなった。

未来少年コナン」しかり「ラピュタ」しかり。

思い出したら、絵を描いてみたくなったので、ここに並べてみる。

f:id:doriin0318:20140602215859j:plain

長靴をはいた猫。ホントはもっとすごい。

塔が崩れながら落ちていくのだった。そうだった。

f:id:doriin0318:20140602220028j:plain

ラピュタ」これは浮遊感が気持ちいいシーン。

「高い所」「飛び降りる」「少年少女」と検索するとわたしの脳内ぐーぐるが冒頭で挙げた作品をトップに持ってくる。

カリオストロの城」も冒頭から落ちてたね〜。

ナウシカ」も落ちた。

千と千尋」も。

 

もひとつ最近夢中になっているモノでも、落ちた。

f:id:doriin0318:20140602221112j:plain

「最後の事件」

シャーロック・ホームズシリーズのテレビドラマ、グラナダテレビ制作の人気作。

ホームズ役のジェレミー・ブレッドさんが亡くなられたので、もう新作は見られないのですが最近NHKで深夜に再放送をしております。

 

実は最近人気のBBC制作ドラマ「SHERLOCK」にハマっておりまして、ホームズがライヘンバッハから生還する「空き家の事件」を下敷きにした「空の霊柩車」を視聴いたしました。

ブロマンス色を強めた本作では、ワトスンとホームズの再会が非常にエモーショナルに描かれたことと思います。(ビデオとりそこねて肝心の部分20分くらい見れてません)

 

原作に忠実だというグラナダ版のジェレミー&デビッドコンビの別れと再会シーンはどうだろう、と興味津々見てみました。

原作と読み比べてみると、やはりドラマの方が情感こめた演出になっていました。

ホームズの置き手紙を読むワトスンを遠くの岩陰からのぞき見るホームズ。

遠景の中でポツンとちいさくたたずむ肩を落とすワトスン。

それを見て声をかけそうになってしまうホームズ。

切ないいいシーンでした。

再会の時には、

「マイクロフトには言ったのに…僕は信用できなかったのかい」

「君は優しいからね」

なんてやりとりが付け加えられていたり。

 

それに対して原作のホームズとワトスンは淡々と節度を保った付き合い方で、ベタっとした感情はあまり表に出しません。

知的興奮を求めて、義侠心を持ちつつゲームを楽しむ感覚で事件にのぞむ彼ら。

ちょっと特殊な感覚を共有しているという点においては、唯一無二の関係でしょう。

それこそが「絆」であり、それを起点に信頼もしあっているけれど、それを抜いてしまえば互いにメリットも魅力も半減の間柄なのでは。

超人的ヒーローであるホームズだから…と、そんな超越したあり方を私は妄想してしまうのかも。あまり理解したいと望んでいないのでしょう。

 

f:id:doriin0318:20140602233317j:plain

とはいえ「SHERLOCK」も好き。

ファンになった記念に一枚。